“気と自然治癒力について”-3

東洋(漢方)医学の考え方

漢方医学でも“気”は人体で診る上で最も大切と考えています。

身体においても“気”が順調に流れれば健康でいられると東洋医学では伝えています。

身体には内蔵と体表をつないでいる気の流れがあり、その道筋を現したのが経絡です。

その経絡のうち、体表上のポイントを経穴(ツボ)と呼び、内蔵や筋骨を調整出来る処と捉えました。

漢方医学では身体を診るときは、脈やお腹のはり、舌や呼吸の状態を診て、いま身体のエネルギーがどのように傾いているかを診ていきます。

各部の状態を診ると、調子が悪いところは気や血が滞っています。
(“気”は“血”と共に流れると云われています)

これは体内のエネルギーが良く循環してない状態です。

現代的にいえば自然治癒力が弱っている状態です。

治療では、薬を用いて身体の内部から治療を行う湯液療法、身体の外部から治療を行う鍼灸療法、身体の気を自ら動かすよう訓練を行う気功法や導引術などが在ります。

漢方の理論は陰陽五行説における陰陽虚実が基とされています。

具体的にいうと、身体のエネルギーが全体に多いのか少ないのか、部分的に偏りがあるか、どの部位に偏っているか、そこに熱が多いのか、少ないのかを細かく観察していきます。

治療においては、エネルギーが足らなければ補い、多ければ抜き、熱があれば冷やし、冷えてれば熱を補う事をいたします。

“気”は目には見えないので、普通ではわかりませんが意識を集中し鍛錬することでエネルギーを捉えることが出来るようになります。

“気”は医学以外にも古来よりさまざまな分野で伝承され、武道や文化、芸術、音楽などは感覚的に気の“質”を見るものではないかと思います。

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